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初期研修医・専攻医の初任給や年収はいくら?年収をアップする方法も紹介

初期研修医・専攻医の初任給や年収はいくら?年収をアップする方法も紹介

一般的に「勤務は忙しく、給料が少ない」というイメージを持たれることも少なくない研修医。

多忙な毎日を過ごす中で「他の研修医は、どのくらいの給与を受け取っているのだろう…」と気になっている方や、「本当に自身の働きに見合った報酬なのだろうか?」と疑問を感じている方もいらっしゃるかもしれません。

本稿では、厚生労働省のデータをもとに算出した初期研修医および専攻医の初任給や年収事情をご紹介。
また、年収を上げるための方法も解説します。

初期研修医の平均年収は?

卒後1~2年目で、医師としての基礎を身に付ける研修を受ける初期研修医の年収は、年次や勤務先の種別、所在する都道府県によっても違いがあります。

【年次】平均年収は、1年次:約435万円、2年次:約481万円

厚生労働省の「臨床病院における研修医の処遇」によると、初期研修医の平均年収は1年次で4,352,610円、2年次は4,812,899円で、おおむね320万円~720万円の範囲内にあります。

◆初期研修医の平均年収

1年次4,352,610円
2年次4,812,899円

※推計年収は、研修医の業務量、住居、通勤経路、家族構成にかかわらず決まって支払われる給与(賞与含む)。
※平成23年度に臨床研修の実施を予定している全国の基幹型臨床研修病院の推計年収の平均を算出した
※研修医に対して年間720万円以上の給与を支払っている病院に対しては、補助金を一定割合削減している。
※厚生労働省「臨床病院における研修医の処遇」をもとに編集部にて作成

◆年次別の平均年収分布

◆年次別の平均年収分布

出典:厚生労働省「臨床病院における研修医の処遇

院卒・一般企業で働く同年代よりも、初期研修医の平均年収は高い

なお、6年生の医学部卒の初期研修医と同年代となる、大学院修士課程卒で一般企業に就職した同年代の方の年収と比べてみると、初期研修医の方が高い平均年収であることがわかります。

厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると、大学院修士課程卒の初任給は238,900円です。

賞与を踏まえて月給14か月分と考える場合、年収は330万円程度と推察されます。

一方で初期研修医の1年次の平均年収は上述のように430万を超えていますので、一般企業で働く同年代の給与所得者の年収を大きく上回っていることがわかります。

【研修先】大学病院よりも臨床研修病院の方が高い

ただし、同じ年次の初期研修医であっても、研修先の医療機関によって以下のような差が出ます。

◆勤務先別 初期研修医(1年次)の平均年収

最小年収最大年収平均年収
大学病院1,842,000円4,239,600円3,074,172円
臨床研修病院2,358,000円9,550,000円4,510,339円

◆勤務先別 初期研修医(2年次)の平均年収

最小年収最大年収平均年収
大学病院1,842,000円4,560,000円3,123,132円
臨床研修病院2,419,200円10,026,000円5,021,376円

※推計年収は、研修医の業務量、住居、通勤経路、家族構成にかかわらず決まって支払われる給与(賞与含む)。

※平成23年度に臨床研修の実施を予定している全国の基幹型臨床研修病院の推計年収の平均を算出した

※研修医に対して年間720万円以上の給与を支払っている病院に対しては、補助金を一定割合削減している。

※厚生労働省「臨床病院における研修医の処遇」をもとに編集部にて作成

このように同じ年次であっても、大学病院で働く初期研修医よりも臨床研修病院で働く初期研修医の方が平均年収が高い傾向があり、その差は1年次で約144万円、2年次では約190万円の差があることがわかります。

【都道府県】西日本よりも東日本、都心部よりも地方の方が高い

都道府県別のデータを確認してみると、西日本エリアよりも東日本エリアにある都道府県の方が、平均年収が高くなっています。

また、東京都や大阪府といった都市部よりも、秋田県や青森県をはじめとする地方にある都道府県の方が研修医の平均年収は高くなっていることもわかります。

都道府県別初期研修の平均年収

※ 平成23年度に臨床研修の実施を予定している全国1,038の基幹型臨床研修病院に対して平成22年11月に調査を行った。

※ 推計年収は、研修医の業務量、住居、通勤経路、家族構成にかかわらず決まって支払われる給与(賞与含む)。

※ 自治医科大卒の研修医で受入病院の処遇と異なっている場合は、その処遇は含めていない

出典:厚生労働省「臨床病院における研修医の処遇

専攻医の平均年収は?

専攻医の平均年収は?

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査(いわゆる賃金センサス)」を参考に、初期研修を修了し専門医の取得を目指す専攻医の平均年収を確認していきましょう。

専攻医の平均年収は、約560万円~780万円程度

一般的に、初期研修医として勤務する方が多いのは24歳~26歳くらいの年齢で、専攻医となるのは27歳以降です。

一方で、一般企業の会社員からのキャリアチェンジ等によって、30代で専攻医となる場合もあるでしょう。

そこで今回は、厚生労働省の賃金センサスで「25歳~29歳」および「30歳~34歳」の医師の平均年収を確認しました。

専攻医は専門医取得を目指して臨床経験をさらに積む必要があり、先輩医師からの指導を受ける立場です。

一方で初期研修修了後であることから、診療を行うことが可能な一人の「医師」とみなされる立場となり、初期研修医のときよりも年収は大幅にアップします。

◆25歳~34歳の医師の平均年収

25歳~29歳5,580,100円
30歳~34歳7,949,000円

※企業規模計(10人以上)のデータを参照し、「所定内給与額」×12(か月)に「年間賞与その他特別給与額」を合計。
※厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」をもとに編集部にて作成。

初期研修医・専攻医の給与の内訳は?

専攻医の平均年収は?

続いて、年収を構成している要素についても把握しておきましょう。

給与は、基本給+各種手当で構成されている

給与とは、以下を合計した総額のことを指します。

・基本給

・手当(時間外手当や当直手当、深夜勤務手当、通勤手当、家族手当、役職手当等)

・インセンティブ

勤務医の場合、一般的に勤務先が個人に代わって税金を納める源泉徴収を行います。

基本給+手当+インセンティブで算出した総支給額から、社会保険料や税金などが天引きされた額が、実際に受け取る手取り額となります。

なお、団体保険や財形貯蓄に加入している場合にも、その保険料や積立金が控除されます。

基本給

基本給とは、手当やインセンティブなどを含まない、給与のベースとなる賃金のことです。

一般的には、能力や年齢、学歴、勤続年数、役職等によって決められており、一定期間働くと毎月決まった金額が支給されます。

当直手当

当直手当とは、医師の勤務において多くみられる手当の一つで、診療時間外の病院で待機し、夜間の急患などに対応する当直勤務に対して支払われるものです。

金額は勤務先となる医療機関ごとで異なりますが、労働基準法において最低賃金が定められており、基本賃金の1/3以上を支払うことが義務付けられています。

賞与(ボーナス)

ボーナスとは、毎月の定期給与とは別に医師の成果や人事考課に基づいて支払われる給与のことで、賞与や特別手当と呼ばれることもあります。

医師は年俸制での雇用契約を結ぶことが多く、ボーナス支給がないケースもありますので、賞与の有無については雇用契約書等で確認しましょう。

なお、「Dr.転職なび」の調査では、2023年・冬のボーナスを支給された医師は全体の32.1%でした。

専攻医が、今より年収を増やすための方法

専攻医が年収を増やす方法は?

2年間の初期研修を修了した専攻医は、一定の診療能力や手技を身に付け、体力がある専攻医は、医療機関にとっては即戦力となる存在です。

医師としての視野が広がり、知見やスキルに磨きをかけていく時期ではあるものの、あまりの忙しさに「今の年収では見合わない」と不満を覚えている先生も少なくないはずです。

最後に、そのように感じている専攻医が年収をアップするための方法をご紹介します。

専攻医になると、アルバイトが可能になる

医師法第16条の3では、「臨床研修を受けている医師は、臨床研修に専念し、その資質の向上を図るように努めなければならない」と規定されており、初期研修医がアルバイトをすることは明確に禁止されています。

一方の臨床研修を修了した専攻医、アルバイトをすることが可能になるため、副収入によるさらなる収入アップが見込めるようになります。

実際にアルバイトができるかどうかは、勤務先におけるルールや就労規則を確認することが必要ですが、働き方次第ではアルバイト先からの副収入だけで1,000万円を超えるケースもあります

専攻医が年収アップを目指すなら、アルバイトを検討しよう

「Dr.アルなび」の調査によると、常勤先以外の医療機関でアルバイトをしている医師は全体77.3%を占めています。

またアルバイト先からの収入について尋ねたところ、100万円以上が74.3%、300万円以上が45.1%、600万円以上は22.1%となっており、1,000万円以上の副収入を得ている医師も11.7%いることがわかっています。

このように、多くの医師は常勤先以外でアルバイトをしており、アルバイト先からの副収入は医師の年収アップに大きく貢献しているのです。

医師バイトは、条件によっても給与が変動する

医師アルバイトの時給相場は、日給の場合8,000円~10,000円程度、当直の場合は30,000円~80,000円程度です。

ただし、仕事内容や勤務地によっても給与額は大きく変動します。

アルバイトを探すときには、求人票等で条件をしっかりと確認した上で応募しましょう。

スキルアップを目的にアルバイトをする医師も多い

医師のアルバイト求人には外来や健診、当直等さまざまな種類があります。

症例数を増やしてスキルアップを目指したり、オンライン診療や訪問診療といった常勤先では経験できない領域に挑戦したりできる点も、医師がアルバイトをする上での大きなメリットといえます。

忙しい専攻医のバイト探しは、「求人サイト」がオススメ

アルバイトを検討する場合は、医師専用の求人サイトを活用して、効率的に希望に合う求人を探すのがオススメです。

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Dr.アルなび編集部

ライター

Dr.アルなび編集部

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