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【調査】46.8%の医療機関が「すべての患者様を受け入れ」―コロナ5類移行後、注目が高まる医師アルバイトとは

【調査】46.8%の医療機関が「すべての患者様を受け入れ」―コロナ5類移行後、注目が高まる医師アルバイトとは

2023年5月8日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「2類」から「5類」に移行されました。
この移行によって、医師業務や医師が働く医療現場にはどのような変化が起こっているのでしょうか。

「Dr.アルなび」では、5類移行から2週間後となる2023年5月22日~5月29日で会員医師412名にアンケート調査を実施。

第二弾となる本記事では、5類移行に伴う医療機関の患者様受け入れ体制の変化や、医師のアルバイトへの影響についてお伝えします。

5類移行で、コロナ診療に対応する医療機関数はどう変わった?

新型コロナウイルス感染症(以下 コロナ)の5類移行に伴い、コロナへの対応を行う医療機関の維持・拡大を促すという方針が政府から示されています。

5類移行後のコロナ診療は、「幅広い医療機関で提供される一般的な対応」へ

これまで新型コロナウイルスに係る診療は「限られた医療機関による特別な対応」とされてきましたが、2023年年5月8日以降の5類移行後は「全医療機関で行う一般的な対応」となっていくことが求められています

1.位置づけ変更に伴う医療体制の移行に関する基本的な考え方

○ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染症法上の位置づけが5類感染症に変更され、医療提供体制は入院措置を原則とした行政の関与を前提とした限られた医療機関による特別な対応から、幅広い医療機関による自律的な通常の対応に移行していくことになる。

○ このため、新型コロナにこれまで対応してきた医療機関に引き続き対応を求めるとともに、新たな医療機関に参画を促すための取組を重点的に進め、暫定的な診療報酬措置を経て、令和6年4月の診療報酬・介護報酬の同時改定を通じて新型コロナ対応を組み込んだ新たな診療報酬体系による医療提供体制に移行させる。
この間、感染拡大が生じうることも想定(※)し、感染拡大への対応や医療提供体制の状況等を検証した上で、その結果に基づき、必要な見直しを行う。
(※)位置づけ変更後の幅広い医療機関で新型コロナに対応する医療提供体制においても、引き続き感染拡大に対応できるようにすることが必要。

○ その際、各都道府県による「移行計画」の策定、設備整備等の支援を通じて、冬の感染拡大に先立ち、対応する医療機関の維持・拡大(外来の拡大や軽症等の入院患者の受入れの拡大)を強力に促す

引用:厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部「新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの変更に伴う医療提供体制の移行及び公費支援の具体的内容について

上記の方針では、今後の医療提供体制の拡大について
・外来では、現行の約42,000医療機関から 最大64,000の医療機関での対応を目指すこと
・入院では、現行の約3,000の医療機関から 約8,200の全病院での対応を目指すこと
が示されています。

5類移行後、「すべての患者様を受け入れる」医療機関が6.5%増

それでは5類移行後、コロナ診療に対応する医療機関は実際に拡大しているのでしょうか。
医師412名に、常勤先における対応状況を聞きました。

Q:5類移行前・移行後、ご自身の主なご勤務先(常勤先など)ではコロナ疑いの患者様・コロナ陽性患者様の受け入れを行っていますか?

それでは5類移行後、コロナ診療に対応する医療機関は実際に拡大しているのでしょうか。
医師412名に、常勤先における対応状況を聞きました。

Q:5類移行前・移行後、ご自身の主なご勤務先(常勤先など)ではコロナ疑いの患者様・コロナ陽性患者様の受け入れを行っていますか?

5類移行後、特に減少したのは「一切受け入れなし」の医療機関です。移行前の22.6%から移行後は16.7%となり、5.9%減少しています。

一方で特に増加したのは、「すべての患者様を受け入れ」の医療機関でした。移行前の40.3%から移行後は46.8%となり、6.5%伸ばしています。

これらの結果からは、まだ受け入れを実施していない医療機関も一定数あるものの、受け入れ体制を整えてコロナ診療に乗り出した医療機関が増えていることが示唆されます。

約6割の医師が、コロナ診療を行う医療機関の拡大は「賛成」と回答

Q:コロナ5類移行後のコロナ患者様の診療は「限られた医療機関による特別な対応」から、「全医療機関で行う一般的な対応」となっていくことが求められています。この方針について、ご自身のお考えに最も近いものを教えてください。

Q:コロナ5類移行後のコロナ患者様の診療は「限られた医療機関による特別な対応」から、「全医療機関で行う一般的な対応」となっていくことが求められています。
この方針について、ご自身のお考えに最も近いものを教えてください。

上記のように、61.6%の医師は「賛成」(「大いに賛成である」と「どちらかというと賛成である」を合算)と回答しています。

◆すべての医療機関で対応すべき

皆が診るべきだと思う。(30代/循環器内科/勤務医(大学病院以外の病院)

・拒否する理由がない。(70代以上/整形外科/勤務医(非常勤のみ))

すべての患者様を受け入れたい。(50代/耳鼻いんこう科/開業医)

・どこの施設でも対応して頂いた方が、医療従事者としては助かります。(50代/小児科/勤務医(大学病院以外の病院))

全ての医療機関に一律の対応を求めることには、疑問の声も

一方で、19.9%の医師は「反対」(「大いに反対である」と「どちらかというと反対である」を合算)と回答しています。

フリーコメントでは、診療科目や建物の構造などハード面も考慮したうえで、コロナに係る診療に対応する医療機関を増やしていくべきとする意見も複数寄せられました。

◆診療科目を考慮すべき

・全ての医療機関での対応は、現実的でない。科目的に違いがあっても、仕方ない。(60代/一般内科/勤務医(診療所・クリニック))

・私個人は上気道炎を診る診療科なので、やむを得ないと思います。しかし、もともと上気道炎を診ない診療科の医療機関や先生方にそれを求めるのは酷だと思いますし、日本の医療事情に合わないと思います。(50代/耳鼻いんこう科/勤務医(診療所・クリニック))

◆すべての医療機関において受け入れ可能な環境を整えることは難しい

・そもそも、全医療機関が感染性の高い感染症への診療に適しているわけではない。(30代/整形外科/勤務医(診療所・クリニック))

医療機関によっては、動線を分けることができないところも確実に存在する。(40代/泌尿器科/勤務医(大学病院以外の病院))

時間的隔離や空間的隔離ができる施設でなければ、コロナ患者の外来診療はできない。(30代/腎臓内科/勤務医(大学病院以外の病院))

◆クラスターの発生が懸念される

十分な感染対策ができない医療機関では、クラスターの大惨事が起きそう。(40代/一般外科/勤務医(大学病院以外の病院))

・これからは、「外来に ノーマスクで来るコロナ患者もいる」と思うしかない。(50代/一般内科(訪問診療)/勤務医(診療所・クリニック))

コロナ診療を行う医療機関の拡大で、医師アルバイトはどう変わる?

コロナ診療を行う医療機関の拡大で、医師アルバイトはどう変わる?

上述でご紹介したように様々な意見があるものの、今後はさらにコロナ診療を行う医療機関が増えていくことが予測されます。

それではコロナ診療を行う医療機関が拡大することによって、医師のアルバイト市場にはどのような影響があるのでしょうか。
「Dr.アルなび」で、非常勤案件を担当しているコンサルタントに話を聞きました。

発熱外来などの「コロナ対応に特化したアルバイト」は、5類移行後は減少

コロナの5類移行後は、コロナに係る業務に「限定」した求人は徐々に減少している傾向があります。
具体的には、発熱外来やワクチン接種、コロナ患者様が入院する病棟の管理といった案件です。

一部の医療機関の採用担当者からは、発熱患者様の対応を含む場合であっても「求人票内で【コロナ診療のアルバイト募集】という表記を削除して欲しい」といったご要望をいただくことも。

引き続き募集を行っている医療機関はあるものの、少し前と比べるとその数は着実に少なくなってきた印象があります。

5類移行後は、「内科外来」で発熱患者様の対応を行うケースが増加

一方で、いま求人数が増えているのは「内科外来」のアルバイトです。

コロナが5類に移行されたことによって、これまでは独立して「発熱外来」という枠を設けて対応していた発熱患者様の診療も、通常の内科外来の範疇として対応するケースが増えています。

このような背景から、内科外来の医師体制を強化したいと考える医療機関が多くなっているようです。

求人数が増えている今なら、希望に合う募集が見つかりやすい!

「内科外来」を探すなら、Dr.アルなびがオススメ!

医師のアルバイト情報サイトDr.アルなびでは、医師アルバイト市場の動向や医療機関の内情にも精通したコンサルタントが在籍。
先生の「専任」として、アルバイト探しをしっかりとサポートします。

アルバイトをご希望の先生は、ぜひDr.アルなびのコンサルタントまでご相談ください。

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◆調査概要「コロナ5類移行に関するアンケート」

調査日:2023年5月22日~5月29日

対象:Dr.転職なび・Dr.アルなびに登録する会員医師

調査方法:webアンケート

有効回答数:412

Dr.アルなび編集部

ライター

Dr.アルなび編集部

医師のアルバイト探し応援コンテンツを提供する「Dr.アルなび」編集部です。医師アルバイトの求職支援サービスを提供する株式会社エムステージが運営しています。

アルバイト情報をお探しの医師の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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